できれば、妊娠前に歯の治療を
妊娠中はつわりの影響でしっかりと歯磨きをするのが難しい時期があります。そのため、むし歯や歯周病になりやすくなってしまいます。また、ホルモンバランスの影響で、歯周病がより進行しやすくなることも指摘されていますし、場合によっては妊娠中に親知らずが痛んでくる可能性もあります。
妊娠中にも歯科治療をすることは可能ですが、やはりレントゲンや薬や麻酔は避けたいという方がほとんどです。かと言って、痛い状態を放置しておくとストレスになり、赤ちゃんにも良くありません。できるだけ妊娠前に歯の検診を受けて、悪いところがあれば治療したり、クリーニングできれいにしたりしておくようにしましょう。
どうしても妊娠前に治療をする場合は
基本的には、妊娠中でもいつでも治療を受けていただくことはできます。しかし、できるだけ不安をなくすためには、安定期(およそ妊娠5ヶ月目から7ヶ月目くらい)にお越しいただくのが良いかと思います。妊娠中の治療は避けたいという方もいらっしゃるかと思いますが、痛みを何ヶ月も我慢するのであれば、きちんと治療を受けてしっかりと治すのがお勧めです。
お母さんからむし歯菌を感染させないために
生まれてくる赤ちゃんのお口の中は無菌状態ですが、お母さんからの口移しによってお子さんの歯にも細菌が棲みつくようになります。特に1歳6ヶ月までに大量のむし歯菌が入ってくると、その後もむし歯になりやすい口内環境ができると言われています。
お子さんのむし歯を防ぐために、一切口移しをしないという考え方もあるようですが、当院では口移しは大事なスキンシップですので、楽しんで行っていただきたいと考えています。ただし、その際にお母さんのお口の中がむし歯菌だらけですと良くありませんので、まずはご自身の歯のケアも見直していただければと思います。
また、親御さんの歯にむし歯が多い場合は、食生活などにも原因があると考えられます。そのままの食生活ではお子さんもむし歯になるリスクが高くなるため、そこからしっかりと改善していきましょう。
